事業を通じた環境・社会貢献
当社は、事業活動を通じた環境・社会への貢献活動を展開し、社会からの要求や期待に応えていきます。
取り組み事例
非可食のバイオマス成分含有塗料でCO₂排出量の削減


石油原料から再生可能な非可食性バイオマス原料への代替は、世界の人口増加に伴う食料問題と競合せず、さらにカーボンニュートラルの実現に向けて極めて重要なポイントになります。コーティング事業部では、非可食のバイオマス成分を用いた塗料の提案をしています。この塗料は求められる機能性を維持し、さらに循環型社会にも貢献する製品です。バイオマス成分に含まれる炭素は植物が空気中のCO₂から取り込んだものとして捉えられ、カーボンニュートラルに貢献します。これからも持続可能な社会を実現するため、環境に優しい選択肢を提案していきます。

RECRACK5800FM-Rシリーズ
超低汚染クリアによる建築物の美観維持



建築物への付加価値提案の継続として、技術戦略推進室とのコラボレーションで開発した水系1液タイプの超親水(超低汚染)トップコートを上市しました。外壁の高耐久化に伴い外壁表面の汚れ防止のニーズが高まっています。このトップコートは水に馴染みやすい表面特性になっており、外壁表面での静電気の発生を抑制することで汚れが付着しづらくなっています。降雨時には、付着した汚れの下に水が入り込み、汚れを浮き上がらせて洗い流す構造になっています。また、塗料状態でも着色(赤色)を施しているので、施工時の塗り残し防止に繋がり、品質の安定化にも配慮しています。施工後、時間の経過に伴い自然と消色します。今後も継続して、環境負荷の低減に向けた貢献製品の開発を目指します。

水系導電性ペーストによるVOC排出量の削減



電子材料事業部では新たに水系タイプ常温乾燥の導電性ペーストD900シリーズを開発、上市しました。従来の常温乾燥の導電性ペーストは、ネジ・カシメ等の導通補強、SEM試料保持などの簡易導通接着、回路の補修、電気メッキの下地等に幅広くご使用いただいております。
新たな製品は揮発性有機化合物(VOC)フリーにより、大気汚染や健康への悪影響を軽減します。今後も環境負荷の低減となる製品を提供し、サステナビリティ社会の実現に貢献していきます。

環境負荷物質不使用による貢献



ポリウレタンの合成は、NMPや有機スズ化合物など、環境負荷物質を使用したものが一般的です。昨今の規制強化に伴い、当社は特定の原材料の使用を控える方針を採用しています。これにより、地球環境への負荷を軽減し、持続可能な未来を実現する一翼を担っています。環境に配慮したポリウレタンバインダーを提供することで、社会に貢献し、より良い世界を築くための取り組みを積極的に推進しています。また、環境にやさしい代替原材料の導入や再利用、リサイクルなども積極的に行っています。これらの取り組みは、単なるビジネス上の 戦略だけでなく、私たちの倫理観と使命感に基づいています。未来の世代により良い環境を残すために、私たちは努力し続けます。

インクジェットバインダー
高機能性微粒子で診断薬の性能向上へ貢献


ラテックス比濁試薬の性能向上により、専用装置による高精度な測定が必要であった検査項目が、より簡便かつ汎用的な検査で確認できるようになります。これは病院や検査センターの利便性向上だけでなく、健康診断等での疾患の早期発見にもつながると考えています。
メディカル材料部はラテックス比濁試薬の原料微粒子を高機能化し、これを国内外の試薬メーカー様へ提供することで試薬の高性能化に協力しています。
また、自社製品に使用するボトルの一部をバイオマス原料使用ボトルへ置き換え、製品が抱えるCO₂排出量の削減に取り組みます。

資源有効活用と持続可能なビジネスモデルの推進


新型コロナウイルス感染症の流行期間中、飛沫感染防止策として広く使用されたアクリル板をお客様から回収し、再利用可能な資源としてリサイクル会社に販売しました。資源の有効利用と環境保護に貢献するとともに、持続可能なビジネスモデルを推進することが可能となりました。今後も、持続可能な社会の実現に向けて、環境負荷の低減や資源の有効活用に取り組んでいきます。

アクリル板の資源有効活用